家を購入しようと考え始めた方。
ネットや広告を見てみると
「長期優良住宅」　「ZEH住宅」
こんなワードを見かけませんか？
実際にどんな家なの？と思う方も多いと思います。

今回は
長期優良住宅
ZEH住宅
それぞれどんな家なのかをご紹介していきたいと思います。

自分たちにはどちらがあっているのか？
是非参考にしてみて下さい！

長期優良住宅とは

長期優良住宅とは、「長期にわたり良好な状態で使用するための措置講じられた優良な住宅」のこと。

分かりやすく言うと
「長く住んでも良好な状態を保てる家ですね」
と、国から認定を受けた住宅という感じでしょうか。

認定基準はこのような内容となっています。

これを全てクリアして都道府県、市区町村等に認定申請を行えば、長期優良住宅としての認定を受けることが可能となっています。

ZEH住宅とは

net Zero Energy House（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）の略語で、「エネルギー収支をゼロ以下にする家」という意味になります。

家で使用するエネルギーを太陽光発電等のエネルギーで補い、消費を実質的にゼロする事を目的としているのがZEH住宅となります。

補うエネルギーが多くなければ使用するエネルギーを抑えないといけないのですが、
「それなら生活する為に我慢をしなければならないの？」
という話になってしまいます。

そうならないようにZEH住宅は家全体の断熱性や設備の効率化を高め、電気を過剰に使用しなくても
「夏は涼しく・冬は暖かく」快適な生活が出来る様にしています。

また、ZEHと一言で言っても以下の通り、いくつかの区分にわかれています。

いずれにしてもZEH住宅はエネルギーの消費削減を重視した住宅となっています。

長期優良住宅のメリット

長期優良住宅の認定を受けると様々なメリットがあります。
まずは何と言っても快適な家に長く住み続けられる事。

省エネ性の高い長期優良住宅は断熱性も高く、光熱費が節約できたり、ヒートショックなどの健康リスク軽減にもつながります。
なによりも資産価値が落ちにくい為、売却時にも有利な所もメリットのひとつ。

また、住宅購入の際は多くの方が利用する住宅ローン。
長期優良住宅であれば、借入限度額4,500万円、住宅ローン残高の0.7％を最大13年間所得税から控除されます。
他の住宅性能より住宅ローン控除の借入限度額が拡大されている為、費用負担の軽減につながります。

更に、住宅取得にかかる税金や贈与税の非課税枠が増えるなどのメリットもあります。
不動産取得税（一般住宅に比べ、課税標準からの控除額を100万円増額）
登録免許税（一般住宅に比べ、税率を0.05%-0.2%減免）
固定資産税（一般住宅に比べ、軽減期間を2年延長）
贈与税（一般住宅に比べ、非課税限度額を500万円増額）

これらの税金が減額されたり、優遇措置があったら負担が減ってかなりありがたいですよね。

そして補助金などの金銭的なメリットも長期優良住宅なら受けることが出来ます。
国が行っている支援制度「子育てエコホーム支援事業」の対象なら長期優良住宅は1住戸につき100万円の補助金が受けられます。

気になる方はこちらも是非チェックしてみて下さい！
子育てエコホーム支援事業

デメリット

長期優良住宅は認定を貰う為に、申請書やたくさんの添付書類が必要となります。

この書類の作成や代行申請に別途で費用がかかるケースがあります。
認定を貰う為にも費用が発生してしまう事がデメリットに。

また、優れた家を建てる為には、一般的な住宅と比べると建築コストも高くなります。
グレードの高い部材や住宅設備にも費用が掛かる為、全体的にお高くなりがちです。

そして、長期優良住宅の認定は家を建てた後の維持保全の実施も含まれるため、定期的にメンテナンスを行う必要があり、その分の費用も必要になってきます。
更に実施の記録や保存の手間もあり、怠ってしまうと認定が取り消されてしまう可能性が。

しっかりとした認定が必要になってしまう事がデメリットに感じてしまう方もいるかもしれませんね。

ZEH住宅のメリット

ZEH住宅は断熱性能が高く、省エネ性の高い設備が使われています。
更に太陽光発電システムを導入する事で、光熱費をかなり抑えることができます。
毎月の光熱費を節約することが出来れば家計にもかなり嬉しいですよね。

また、太陽光発電システムに加え、家庭用蓄電池を備えておけば地震などの災害時に停電が起きた際も非常用の電源を確保することが出来ます。
いざという時に安心な所もメリットのひとつとなっています。

そして、家庭で使うエネルギーを節約するための管理システム「HEMS（ヘムス）」を導入することで電気の利用状況を「見える化」したり、エアコンや照明器具などをコントロールしてエネルギーの自動制御をしたりと、更に高い省エネ性を発揮する事ができます。

また、住宅に対しては、2016年4月から「BELS（ベルス）」という省エネ性能の評価制度が始まりました。
住宅がどのくらい省エネに取り組んでいるかが5段階で評価される仕組みとなっており、評価が高いほど住宅の資産価値も高くなります。

ZEH基準を満たした家は住宅の省エネ性能で高い評価を得られる為、住宅の資産価値が下がりにくくなることもメリットとなります。

そして長期優良住宅と同様に住宅購入時は多くの方が利用する住宅ローン。
ZEH水準の省エネ住宅であれば、借入限度額3,500万円、住宅ローン残高の0.7％を最大13年間所得税から控除されます。
※太陽光パネル付の省エネ住宅であれば長期優良住宅と同様の借入限度額となります。

さらに長期優良住宅と同様に、補助金などの金銭的なメリットもZEH住宅なら受けることが出来ます。
国が行っている支援制度「子育てエコホーム支援事業」の対象なら、ZEH住宅は1住戸につき80万円の補助金が受けられます。

デメリット

まずは一般住宅に比べ、建築コストが高くなりがちな所です。
太陽光発電システムや蓄電池設備などの必要設備を導入するので、やはり一般的な住宅より高額になってしまいます。

色々な設備を導入する事によって便利にもなるZEH住宅。
中には使用方法が難しくなってしまい、使いこなすことができない、、なんてことも。
機械操作が苦手な方は慣れるまでに時間がかかってしまうかもしれません。

そして、様々な機器に対し定期的にメンテナンスも必要になるため、点検をしたら10万円以上かかってしまうなんてことも。
蓄電池も寿命があり、目安は15年～20年程と言われています。
容量にもよりますが平均でも180万程かかるため、交換時は大きな出費となってしまいます。

また、場所によっては十分な太陽光エネルギーを得る事が出来ず、発電量が不安定になってしまったりと、自然の力に左右されてしまうという事もデメリットになってしまう場合が。

たくさんの機器に囲まれるハイテク住宅は「使いこなせるかどうか」がカギとなってきそうです。

まとめ

長期優良住宅もZEH住宅も日々快適に過ごすためにしっかりとしたメンテナンスが必要なお家になってきます。

少し面倒に感じてしまうかもしれませんが、日本は地震や台風が多い為、しっかり対策された家に住む事で安心感を得ることが出来ます。

2024年1月1日には「令和6年能登半島地震」が発生し、多くの建物が倒壊、被害が拡大しました。
倒壊した建物の多くは古い木造家屋で、1981年以前の旧耐震基準だったとも言われています。
性能の良い家に住むという事は、今後の家族の安全にも繋がってくるのではないでしょうか。

地震を起こさない事は不可能ですが、少しでも被害を軽減したり、災害時に電力を確保できる家を建てる事は出来ます。
「長期優良住宅」
「ZEH住宅」
是非今後の家づくりの参考にしてみて下さい。

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